ケインズは、貧富の格差を減らす方法を思いつきました。
その方法とは、金利を下げることです。
どういうことか、みていきます。
利子
利子とは、誰かにお金を貸している時にもらえるものです。
この利子は、金利が高い時にたくさんもらえます。
当時は、働かずに、お金を貸すだけで、大儲けしている金持ちがたくさんいました。

お金をたくさん持っていれば、金利だけで生活することもできます。
そのような人のことを、ケインズは「金利生活者」と呼びました。
金利が下がるとどうなるか
金利が下がると、お金持ちは、貯蓄で儲からなくなります。
なぜなら、貯蓄しても、利子が付かないからです。

ケインズは、貧富の差を減らすため、金利を下げようと考えました。
利子が少なくなれば、お金持ちは、儲からなくなって、お金持ちじゃなくなります。
ケインズは、これを「金利生活者の安楽死」と呼びました。
なぜ金利が下がるのか
ケインズは、金利は、経済の発展とともに、自然と下がると主張しました。
なぜなら、経済の発展のためには、設備投資が必要で、設備投資を増やすためには、金利が低い方がいいからです。

金利生活者が有害な理由
ケインズは、金利生活者は、社会にとって有害だと考えました。
他人に貸したり、寝かせたりしていては、経済が回らないからです。
お金は、買い物に使ってこそ、経済を回します。

そのため、利子を期待してお金を寝かせておく人は、もはや経済にとって有害な存在となると、主張しました。