ケインズは、金利の決まり方について、古典派と異なる考え方を持っていました。
ケインズは、金利は、貨幣市場の需給によって決まると主張しました。
それは、どのような意味なのでしょうか?
見ていきます。
貨幣需要が上がる
例えば、ある国にあるお金の量が100コインだとします。
でも、人々が「もっとたくさんお金を手元に持っていたい!」と考えるようになると、お金が足りなくなります。
お金を借りたい人が増えます。
すると、お金を貸す側は「お金を貸してあげるけど、利子を高くするよ」と言って、金利を上げます。

貨幣需要が下がる
逆にみんなが「お金、そんなにいらないや」ってなったとします。
すると、お金を借りたい人が減ります。
すると、お金を貸す側は「じゃあ利子を下げないと誰も借りてくれないな」と考えて、金利を下げます。

金利を下げるには
ケインズは、金利を下げるためには、貨幣供給量を増やせばいい、と言いました。
例えば、国のお金が100コインだけだったところに、もう100コインのお金を追加するとします。
人々の手元のお金が増えます。
そして、お金を借りたい人は減ります。
そのため、銀行の金利も下がります。
貨幣市場の需給によって金利が決まる
金利を決めるポイントは、2つです。
・人々がお金をどれだけ持ちたいか=貨幣需要
・国にあるお金の量=貨幣供給
この2つのバランスで金利が決まります。
金利は「論理的に」ではなく、「みんながどう思っているか」で動くことが多い、とケインズは主張しました。