マネタリーベースとマネーストックの違いについて分かりやすく解説

経済学入門
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ベースとは

ベースというのは、「これから増えるもの」というイメージです。

コーヒーベースを牛乳で薄めて飲んだことがある人もいるかもしれません。

ベースというのは「何かの元になるもの」という意味です。

2つの違い

マネタリーベースと、マネーストックの違いを説明します。

まず、マネタリーベースの方が、小さいです。

ベースとなるものです。

一方で、マネーストックは、大きいです。

マネーストックは、膨らんだ後の姿です。

マネタリーベース

では、あらためて、マネタリーベースから、詳しく見ていきます。

マネタリーベースとは、実際に存在するお金のことです。

物理的に、実際にどれくらいのお金が国内にあるのかを表すのがマネタリーベースです。

マネーストック

マネーストックとは、全ての銀行預金口座の合計のことです。

実際に存在するお金よりも多いです。

マネーストックは、なぜ、実際に存在するお金よりも多いのでしょうか?

その理由は、人々は、借りたお金を銀行に預けるからです。

例えば、銀行Aが、とある人にお金を貸します。

そして、その人は、そのお金を銀行Bに預けます。

この時、マネーストックは2倍になったと考えます。

目に見えない形で、お金が増えるのです。

銀行からお金を借りた人が、別の銀行にお金を預けることで、マネーストックは膨らみます。

マネーストックが膨らんでいくことを「信用創造」と言います。

信用創造とは

信用創造とは、マネタリーベースを元に、マネーストックが膨らんでいくことです。

例えば、A銀行から借りたお金をB銀行に預けると、マネーストックは2倍になります。

銀行Aが貸したお金と、銀行Bが受け取ったお金を合わせて、「マネーストック」と言います。

お金は、重複して数えます。

その理由は、銀行Aの残高は減ってないし、銀行Bの残高は増えているからです。

銀行Aは、物理的にはお金を持ってませんが、残高のお金は「持ってる」ことになっています。

そのため、「マネーストックが増えた」という言い方をするのです。

このように、お金を借りたり、そのお金を別の銀行に預けたりするなかで、マネーストックは、膨らみます。

これを、信用創造と言います。

金融政策

金融政策とは、日本銀行が、世の中にお金を供給することです。

金融政策では、マネタリーベースの量を増やします。

日本銀行が、増やしたり減らしたりできるのは、マネタリーベースの方です。

日本銀行は、マネタリーベースの量を調整することで、景気をコントロールしています。

まとめ

マネタリーベース:実際に存在するお金

マネーストック:実際に人々が使えるお金

マネタリーベースは、実際に存在するお金のことです。

一方で、マネーストックは、実際のお金だけでなく、目に見えないお金も含まれています。実際に存在するお金よりも、はるかに大きいです。

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