はじめに
生きるためには、お金が必要です。
お金がなければ、貧しくなり、食べるものがなくなります。

お金を手に入れるためには、働く必要があります。
働いていれば、毎月、給料をもらうことができます。
働くことはよいことです。
働いて稼いだお金で、好きなものが買えるからです。
働ける人が、みんな働いている状態が、「景気が良い状態」なのです。

一方で、働けない人がたくさんいるのは「景気が悪い状態」です。
働けるのに、働いていない人のことを「失業者」と言います。
失業者が多いのは、よくありません。
しかし、会社が、働いてる人に、給料を払うほどの余裕がない時、働いてる人をクビにしてしまいます。
すると、失業者が増えます。

世界恐慌
1929年、世界恐慌が起きました。
これにより、世界中で失業者が増えてしまいました。
失業者が増えた理由は、働く場所がないからです。
みんな、お金がほしいので、「働きたい」と考えていました。
しかし、どこの会社も、新しく人を雇うほどのお金の余裕がありませんでした。

彼らは「働きたい」と感じているのに、働く場所がないため、働けませんでした。
こうして、貧困が広がってしまったのです。
アメリカの対応
この問題を解決するため、アメリカのルーズベルト大統領は、「もっと働く場所を増やす必要がある」と考えました。

人は、働く場所があれば、給料をもらい生活できるようになります。
そのため、ルーズベルト大統領は働く場所を増やそうとしました。
公共事業
働く場所を増やすために行われたのは、公共事業です。
公共事業とは、橋や水道など、みんなが使うものを、政府が作ることです。

公共事業をする理由は、まず、水道や道路などが必要だからです。
それができたら、みんなの生活が便利になります
しかし、それだけではありません。
公共事業をするのは、働く場所を増やすことができるからです。
そして、失業者を労働者に変えることができるのです。
公共事業で失業者が減る理由
①政府が会社にお金を払う
まず、公共事業をする時、政府が建設業者にお金を払います。

そしたら、お金を受け取った会社は、働いてる人に、充分にお金を払うことができます。
そして、新しく人を雇うお金の余裕も出てきます。

②現場で働く人が必要
公共事業をする時は、そこで働いてくれる人が必要です。
会社は「一緒に働いてください」と労働者を集めます。
公共物を作るときには、働く人が必要です。
そのため、国内にいる失業者に「働く場所」を提供することになります。
つまり、今まで失業者だった人が、労働者になるのです。

労働者になった人は給料をもらいます。
失業者はお金をもらえませんが、労働者はお金をもらえます。
給料がもらえれば、労働者はハッピーです。

③周辺のお店が儲かる
政府が公共事業をすると、働いてる人たちは、給料をもらうことができます。
働いた人たちは、そのお金で、買い物をするので、経済を回します。
例えば、現場で働いている人が、パンを買えば、パン屋が儲かります。

買い物をする人が増えるほど、経済が回って、景気が良くなるのです。
最後に
この時、行われた公共事業は、ニューディール政策と呼ばれています。
ニューディール政策(公共事業)をしたおかげで、ルーズベルト大統領は、失業者を減らすことに成功しました。