安倍晋三は、2012年に首相になった人です。
安倍政権では、「アベノミクスの3本の矢」という計画を行いました。
アベノミクスの大きな目標は、デフレを終わらせることです。
どのようなものなのでしょうか?
みていきます。
1本目
1本目の矢は、金融政策です。
金融政策とは、具体的にいうと、日本銀行の金利を下げることです。
日本銀行の金利を下げると、銀行が日本銀行からお金を借りやすくなります。
銀行の手持ちのお金が増えると、国民にお金を貸し出しやすくなります。

お金を借りる人が増えれば、「お金を持つ国民」が増えます。
国民がお金を持っていれば、お店でモノを買う時に、いつもより多くのモノを買います。
こうして国にお金を供給して、経済を活発にさせようとしました。
また、インフレ率2%という目標を掲げていて、物価が上昇することで投資や消費を活性化することを目標にしていました。
2本目
2本目の矢は、財政政策です。
つまり、道路を作ったり、みんなで使う建物を作ったりするということです。
例えば、東日本大震災で壊れた道などを直しました。
道を直すためには、そこで働いてくれる建築業の人に賃金を払います。
建築業の人は、賃金をもらえば、豊かになります。
また、建築業の人は、道路を直すのに必要な材料を買います。
材料を買えば、材料を売ったお店が儲かります。
このように、短期的な需要を作りました。

3本目
3本目の矢は、成長戦略です。
これは、これは構造改革を通じて、企業の競争力を高めたりする政策です。
たとえば規制緩和、女性の就労支援、農業や医療などの分野の改革が含まれます。
他にも、特定の規制を緩和した場所をつくって、経済実験を行おうとしていました。
もし、それが上手く機能すれば、それを全国に広めようという考えでした。
しかし、結果としては、3本目の矢は、実施されませんでした。