【現代社会】国債の市中消化の原則とは?なぜその原則が必要なのか?イラストで解説

公民
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日本銀行とは、日本のお金を作る建物の名前です。

日本のお札は、日本銀行で刷られています。

しかし、お金を刷るときには、ルールがあります。

それは、政府は、日本銀行から直接、お金をもらってはいけないというルールです。

政府が日本銀行から直接お金をもらうことは禁止されています。

その理由は、日本銀行は、無限にお金を持っているからです。

日本銀行とは、お金を作る場所です。

もし、政府が日本銀行から直接お金を受け取ると、無限にお金をもらえてしまいます。

「それは危険だからダメです」というルールを「国債の市中消化の原則」と言います。

どんなルールなのか、詳しくみていきます。

税金だけだと足りない

政府の運営には、お金がかかります。

政府は、国民から税金を集めて、国を運営しています。

しかし、税金だけだと足りません。

そんなとき、政府は借金をします。

国が行う借金のことを「国債」と言います。

国債を発行する理由は、お金が足りないからです。

政府は、国債を発行することで、お金を手に入れます。

お金を得るために国債を発行

政府がお金を手に入れる方法は、2つです。

・税金

・国債

政府は、税金だけでは足りないお金を補うために、国債を発行します。

国債とは「お金と交換できる紙」です。

政府が国債を発行します。

国債はキケン

国債は、キケンなものです。

国債とは、お金が手に入る紙です。

国債を発行すると、どんどんお金が手に入ります。

お金がたくさん生まれると嬉しいですが、キケンです。

なぜなら、お金を作りすぎてしまうからです。

お金をたくさん作ってしまうことにも、デメリットがあります。

日本がお金で溢れてしまうことです。

お金で溢れることを「インフレーション(インフレ)」と言います。

インフレーションはキケンなため、国債を発行しすぎないようにするためのルールが必要です。

市中消化の原則

「国債の市中消化の原則」とは、日本銀行は、政府から国債を買ってはいけないというルールです。

国債を発行するのは、政府です。

国債を発行して、それを買ってくれる誰かが現れると、政府はお金を手に入れることができます。

国債を買うのは、投資家や銀行などです。

(日本銀行に売ってはいけません。)

なぜ国債の市中消化の原則があるのか

それでは、なぜ政府は日本銀行に国債を売ってはいけないのでしょうか。

銀行に国債を売るのはOKですが、日本銀行に国債を売るのはNGです。

なぜでしょうか。

 

日本銀行に国債を売ってはいけない理由は、日本銀行は、無限に国債を買えるからです。

日本銀行は、お金を作ることができます。

お金を無限に作れるので、国債を無限に買うことができます。

無限に国債を買ってしまうと、結果的に、お金を作り過ぎてしまうことになるので、日本銀行には直接、国債を売ってはいけないことになっています。

一方で、銀行に売ることはOKです。

銀行は、お金を作ることができません。

銀行は、国民からお金を預けてもらったり、お金を国民に貸したりしています。

銀行が持っているお金の量には限りがあります。

そのため、国債を無限に買うことはできません。

そのためインフレの心配がありません。

インフレのデメリット

政府が日本銀行に国債を売ると、国債を作るたびに、お金を刷ることになります。

これは、あまり良くないことです。

お金を作り過ぎてはいけない理由は、インフレになってしまってキケンだからです。

なぜインフレはキケンなのでしょうか?

その理由は、貯金してきた人が困るからです。

例えば、10倍にインフレになったとします。

それは、今まで貯金してきたお金の価値が10分の1になるということです。

つまり、買えるものの量が10分の1になります。

例えば「今まで1000円ハンバーガーが10個買えたのに、インフレ後は、1000円でハンバーガーが一つしか買えない」ということも起きるかもしれません。

貯金してきた人が損をします。

国民の生活が混乱し、暮らしに影響が出るので、過度なインフレは起こさないようにする必要があります。

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