【功利主義】ベンサムとミルの考え方の違いをイラストで紹介

ベンサム

功利主義とは

功利主義とは、「善いこととは、人間の幸福を増大させることである」とする考え方です。

ベンサム

ベンサムは、一人のお金持ちが幸せになって、大多数の労働者が不幸になっていることに、問題意識を持っていました。

そのため、幸せを計算しようと提案しました。

ベンサムが主張したことは、幸せは、階級は関係がないということです。

お金持ちの人の幸せも、貧乏な人の幸せも、同等の価値があるのです。

ベンサムは、個人の幸せが測れると考えました。

そして、社会の幸福の総量を増大させることが、善いことだと主張しました。

個人の効用を計算して、社会全体の幸せの量を計算しようと提案したのです。

ミル

ベンサムもミルも最大多数の最大幸福を目指しています。

ここまで、2人は同意しています。

 

でも、ミルは、快楽の「質」に注目しました。

「食べる」「遊ぶ」などの単純な欲を満たす快楽より、知性や創造力を満たす快楽の方が質的に優れているのだ、と考えたのです。  

人は、質の高い快楽を求めています。

例えば「快楽をあげるから豚になって」と言われたとしても、みんな断ると思います。

満足した豚であるよりは、不満足な人間である方がよいのです。

ミルが快楽の「質」に注目したのには、理由があります。

それは、当時の貧しい人々が、低い快楽を満たすので精一杯だったからです。

貧しい人は、知性や創造力を満たすような高度な快楽を得られる立場になかったのです。

そのため、ミルは、快楽の「質」も大事だと主張しました。

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